-------- Baji's Boneの性能説明 ------
2009年/ 03月/ 07日

自然に動く 大胸筋・三角筋と、肩甲骨

腕を支えるためには大胸筋・三角筋と、肩甲骨の存在が不可欠です。

Baji's Boneでは上腕骨の回転と捻れに応じて自動的にそれらが動きます。

複雑な設定などすることなくリアルな関節を再現することに成功しました。

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イラストなどで裸の背中を描くと必ず肩甲骨を描画します。それほど必然性のある部位ですが、その動きは複雑で、現状の3DCGではなかなかに動かすことができませんでした。

しかし、Baji's Boneでは上腕骨を動かすだけで自動的にすべてが動きます。

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リアルな人体変形を追及 腹部

腹部には当然のことですが内臓があります。
腹部は短く太いにもかかわらず前方に90度、後方に70度も曲がります。
これら屈伸をおこなっても内臓の存在を確保した形状がもとめられます。

また、前屈時に男女では形状が異なります。
女性は多くの場合ヘソの上付近に深い横シワが走ります。しかし、男性ではあまりそのようなことはありません。

またこれは体型だけでなく年齢でもことなります。Baji's Boneではこのウエストの横のラインも設定することが可能です。

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背骨は標準的な4本3節で構成されております。しかしこれでは滑らかな屈伸形状を表現することはできません。

Baji's Boneでは内部に2節を追加し、6本5節で腹部を表現しております。

内臓の存在と、男女・体型別のウエストのシワの再現
リアルな人体変形を追及 大腿部

下の図では大腿部を3本のラインで表現したものです。それぞれの長さはもっとも短いときのものです。
ご覧のように長さはその状況によってこれほどまでに違います。

上の図は左の動作時に断面形状がどのように変形をするかを現したものです。
大腿部は太ももの内側、外側、裏側の3つのラインで主な形状が構成させております。
このように考えれば当然のことですが、大腿骨の角度によってその断面は常にことなることが分かります。

Baji's Boneではできる限り人体に近い形状を再現できるよう設計をしております。

リアルな人体変形を追及 肩甲骨

「腕」を支えるためには肩甲骨は不可欠であることの証明です。
男女問わず、筋肉量の多い人ほど腕を上げると肩甲骨とそれを包む大円筋などの筋肉が大きく左右に張り出します。

この変形をモーフィングを行うこともできるとは思いますが、アニメーションすることを考えると上腕の動きに正しくリンクさせることはとても大変です。
まして肩甲骨は左右にだけ動くものではありませんから。実際にうごかそうとすれば大変な作業となるでしょう。

Baji's Boneではこれらを自動で行います。さらにオブジェクトの筋肉量などを設定することで肩甲骨や筋肉の移動量を調整することができます。


骨太 筋肉大                          標準体型
リアルな人体変形を追及 大臀筋

上腕骨に肩甲骨が不可欠なように、大腿骨には大臀筋の存在は不可欠です。
大臀筋は非常に大きな筋肉で直立時に必要不可欠な部位で、人間はお尻で歩くといっても過言ではないくらいです。

したがって大腿骨の回転と共に大臀筋が動くのは当然のことです。つまり、直立時と足を曲げている時とではお尻の形状は同じではないということです。

Baji's Boneではその再現に注意を払って設計を行っております。

ポリゴンラインが乱れない 前腕・手首

ひじを軽く曲げた形状では、イラストなどでは無意識にひじのとがったところが少し飛びだしているように描画されます。
これまでの3Dでは難解だったこのモーションもスムーズに再現することができました。


右の図は上腕二頭筋、いわゆる腕の力コブを表現したものです。

上腕二頭筋はひじの曲がり具合だけでなく、手首の捻じり回転によって大きく異なります。しかも腕を伸ばした時はほとんど移動せず、ひじを曲げたときには大きく移動します。

この力コブ自体はモーフィングで行っておりますが、上記理由から単純に手首にリンクしても不具合をきたします。
Baji's Boneではこのように専用のプログラムを組み。誤作動のないよう設計をしております。
これらはすべてポリゴンラインが乱れないがゆえに可能となった技術です。

上腕二頭筋と手首の関係を再現

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ポリゴンラインが乱れない 大腿部


モーフィング ON              モーフィング OFF

Baji's Boneは臀部のリアルを追求するため足は少し曲げて広げている形状で作成されております。
同様の理由からひざも50度程曲げた状態で製作されています。その最大の理由は正座という形状があるためです。

---------- モーフィングについて ------------

基本的にモーフィングは関節を曲げた際に肉と肉が重なり、左右にはみ出すものを表現するために特定の関節(スイッチ)にリンクさせております。
これらを可能とさせたのは左の図のように関節を曲げてもポリゴンラインが乱れない技術が完成したことによるものです。

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----- 安定した変形 -----

 

上腕に直角に白いボーンを付けて、動きを分かりやすくしてみました。

 

●そのま腕を上げた場合

FKでモーションを作成時に肩や股関節で発生する不安定な変形を気にする必要はありません。

Baji's Boneは肩、ひじ、手首の位置からベストな関節変形を行います。

 

●腕を前に出してから、
次に上に上げた場合

Baji's Boneを
アクティブにする

●いったん腕を下げてから前に出し、そのまま上げた場合

●Baji's Boneをアクティブにしたまま

 

 

上腕のボーンがどのような状態であっても肩と肘と手首の位置が同じであれば同様の関節を表現します。

これによりアニメータは直感的に作業を行うことができます。

Baji's Bone データペース

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